事例 SUS440のシャフトに高周波焼入れを行いたいが、可能か?

お客様からのご相談
ステンレスSUS440で設計したシャフトに対して、部分的に強度を上げたいので高周波焼入れを検討しています。加工を含め対応が可能かのご相談を頂きました。
旋盤加工VA・VE.comのご提案!!

ステンレスSUS440に高周波焼入れをすると表面が溶ける可能性がある為、SUS440への高周波焼入れは原則難しいです。理由として、温度を高く(約1200度)まで上げないと焼きが入らない素材は基本的に高周波焼入れには向いていません。向いている素材はS45CやS50Cの炭素鋼、軸受け鋼であるSUJまたSCMと呼ばれるクロムモリブデン鋼が適していると言われます。SUS440に適した熱処理方法は高周波焼入れではなく真空焼入れです。真空焼入れは変寸もほぼなく精度の厳しい製品に適した熱処理方法です。今回、お客様は当初は高周波焼入れを想定していたので「部分焼入れ」を考えていらっしゃいましたが、真空焼入れはズブ焼(全体焼入れ)となってしまうので、この点の相違をご説明させて頂き、全体焼入れにてご了承を頂きました。結果この内容で製作のご了承を頂き、製作いたしました。

旋盤加工VA・VE.comを運営するオーゼキでは素材にあった適切な熱処理についてご提案いたします。切削加工の点だけではなく、材質と処理の関係性についても考慮し、製作における品質安定化並びに最適コストでのご提供をお約束いたします。

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