旋盤加工を用いたネジ加工というのはごく一般的な加工技術です。簡単に説明すると回転しているワークにネジ切りバイトを当てれば溝を切ることができ、ネジが完成する訳ですが、今回はいわゆる一般的なネジではなく、小径かつ台形の二条ネジという、旋盤加工の難易度が非常に高い事例をお伝えしたいと思います。

 

一般的なネジというのは1条ねじ、つまりすべての溝が1本で繋がっているものであり、ネジを1回転回すと溝ひとつ分進む、というものです。一方2条ネジというのは、2本の溝でネジが構成されており、ネジを1回転させると溝ふたつ分進む、というものです。

 

 

ではこうした2条ねじが、どうして旋盤加工において難易度が高くなるのか?と申しますと、それは、普通のネジの加工よりも、送りを早くする必要があるため、よりシビアな工具選定と加工条件(切り込み量)の設定が重要になってくるからです。この設定が甘いと、加工途中に工具が折損したりするリスクが高まるのです。

 

なお、今回わざわざご紹介している理由は、2条ねじであるという点だけではありません。2条ねじである上、台形かつ小径のねじだからです。台形ネジは一般形状のネジよりも切削抵抗が大きく、先ほど述べた旋盤加工条件もよりシビアになります。さらに、一番小さいサイズの台形ネジであることから、使用する工具も小さくなるため、切削工具にはより厳しい条件となるのです。

加えて、特に内径部分のネジ加工は市販のものでは、剛性の弱い長いバイトを使う必要があります。その点、当社では専用の特殊工具を製作することにより対応しています。

 

旋盤加工VA・VE.comを運営する㈱オーゼキでは、こうした難易度の高い旋盤加工品についても、加工条件の設定から特殊工具の製作まで取り組むことで、他社で敬遠されるような旋盤加工品でも喜んでお受けしています。もちろん、コストを重視しなければならない場合はVE提案なども積極的に行いますが、どうしてもハイスペックな加工が必要な場合でも、当社にお声掛けください。知恵と技術力と設備力を総動員して、お客様の想いを形にして参ります。

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