事例 アルミの材質変更によるコストダウン提案(A6061)
- お客様からのご相談
- 外周に対して幅0.5mmの溝を複数加工しなければならない精密な製品を製作したい。できるだけコストを削減したいので材料費の安いA6061を選択したが、対応可能か?
A6061は材料費は安いですが、実は、切削においてはアルミの中では粘い性質があるため加工性が悪いという特徴があります。従って、材料費が安くなったとしても、加工内容によっては切削コストが上昇し、結果的にはトータルコストが上がってしまうことがあります。
ご相談を受けた旋盤加工品も同様で、0.5mm幅の溝を複数加工しなければならないため、工具・検査工数などが増えることが予測されました。
A6061にこのような溝加工を行うと、工具が細いため
切り屑絡みで工具が欠損しやすくなります。
そこで旋盤加工VA・VE.comでは、材料をCB156へ変更するようご提案いたしました。このCB156はA6061に比較すると材料費は若干上がりますが、切削加工性が非常に高いので、今回のような溝加工でも歩留まりがなく加工ができます。さらに、強度に関してもCB156の方が硬いこともあり、お客様にご提案したところ、CB156の材質変更案をご採用頂きました。
ここで、コストダウンの一例をご紹介します。
- コストダウン例
材質変更 : A6061 → CB156
素材径 : φ16
製品長さ : 60㎜
材料費 : 約30%アップ
加工費 : 約60%ダウン
上記のように材料費は、A6061よりCB156の方が30%アップとなりますが、加工費は60%下がります。トータルで、コストダウン30%に繋がります。
旋盤加工VA・VE.comでは、お客様の図面をそのまま高精度に旋盤加工することに加え、状況に応じて今回のような材質変更によるコストダウンの御提案も積極的に行っております。旋盤加工でお困りなら当社までお気軽にご相談ください。
旋盤加工における材質に関連する事例
材質
コストダウン
- 01. 2つの旋盤加工品で構成される製品を コストダウン したい
- 02. ステンレスの材質変更による旋盤加工コストダウン提案
- 03. アルミの材質変更によるコストダウン提案(A6061)
- 04. ローレット部の加工方法変更でコストダウン
- 05. SS400の旋盤加工品(シャフト)をもっとコストダウンしたい
- 06. 特注六角ボルトを製作してほしい
- 07. 旋盤加工品の内部バリ残りを何とかしたい。またコストダウンもしたい。
- 08. 高精度なアセンブリが必要な部品の、設計と組立方法を相談したい
- 09. 旋盤加工品の組付時の同軸度・同心度を0.015μ以内にしたい
- 10. 薄物の切削加工品をとにかく安くしたい
- 11. 旋盤加工のみでRz2.0に対応し、コストダウンしたい